価格は安い?
MVNOは、3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)と比べれば かなり安いです。
ランニングコスト重視の方には、かなり魅力的です。音声含めて約1,000円/月で抑えることも可能です。
MVNOの相場では、概ね以下のような価格設定になっています。
項目 |
価格 |
容量 |
~ 3GB |
1,000円/月 (±100円) |
~ 5GB |
1,500円/月 (±200円) |
~ 10GB |
2,500円/月 (±400円) |
SMS付きSIM |
+140円/月 (±20円) |
音声SIM |
+700円~ /月 |
契約手数料 |
3,000円 |
通信速度は速い?
MVNOは、混雑具合によって通信速度が変化します。
速度重視の方には、あまりおすすめできないです。一定程度以上の回線速度をいつでも必要とされる方には、MVNOは不向きかもしれません。
ただ、LINEやメール、ウェブ閲覧ぐらいの用途であれば、何も問題ない速さだと思います。
(ゲームを含めた動画系をがっつりやるには、ちょっときつい場面があるということになります。)
一応、基礎的な知識として、回線速度について解説しておきます。
MVNOの回線は、ドコモ回線を利用しているものがほとんどです。(auもありますが、ソフトバンクは、Y!モバイルぐらいでしょう。)
各社ドコモ回線の通信速度である 下り最大 225Mbps、上り最大 50Mbps と表記されていると思います。
ただ、あくまで最大であることに注意してください。
3大キャリアであっても、この最大の通信速度が、普通に出ることはないでしょう。
では、実際の通信速度は、下り約10Mbps ぐらいが良いところでしょう。
悪いときは、200kbps まで落ち込みますし、最悪は、通信が遮断されることも・・・となります。
そもそも MVNO と 3大キャリア の違いは、道路で例えれば、込み合っている一般道 と 空いている高速道路 ぐらいの違いがあることに注意する必要があると思います。
基本的に、
出勤時間帯である 朝7時から8時過ぎまでは、込み合います。
昼12時から1時過ぎまでは、大変込み合います。
また、帰宅時間帯である 夜7時から9時までは、込み合います。
これらの時間帯は、
MVNOの弱点でもあり、場所にもよりますが、どうしても通信速度が出ないことがあります。
その点、3大キャリアは、MVNOと比べれば ちゃんと最低限の速度が保証されています。(それでも場所や時間帯で、多少の速度維持が困難なところもあるとは聞きますが・・・。)
これが、MVNOが安い理由でもあります。
一定の通信速度が必ず出てほしい方は、MVNO (格安SIM) に手を出すべきではありません。
少々高くても 3大キャリアと契約すべきです。
MVNOは、人気がでれば出るほど、会社は儲かりますが、先の道路の例えと同じように込み合いますから、速度が出なくなります。
儲かった会社がその資金をもとに 回線を太くすれば良い循環になるかと思いますが、大半の会社は、先に利益回収を行おうとしてしまったため
黎明期のMVNOの悪評につながったとも言えると思います。
最近では、会社によっても違いがありますが、改善されたMVNOも多くなってきました。
アプリは使える?
通常のアプリは、普通に利用できます。
先にも書きましたが通信速度を必要とするアプリは、厳しい時間帯や場所があることは間違いないかと思います。
また、認証が必要なアプリは、データ通信SIMでなく、SMS付きSIM や 音声SIM を契約することで使えるようになることがありますので、その点は要注意です。
特に日本では、LINEが使えないとコミュニケーションがとりづらいほど普及しているので、
LINEをどうしても利用したい場合は、SMS付きSIM や 音声SIM を契約しましょう。
( データSIMでも FaceBook認証などで利用することができます。そこまでできる方は、SMS付きSIM や 音声SIM の契約も必要ありません。)
また、LINEでは、年齢認証があります。
年齢認証しないと LINE ID を使って以下の操作ができません。
- 他人がキーワード検索した時に自分のLINE IDが出力されません。
また、逆に自分がキーワード検索しても出力されません。
- 他人が自分のLINE IDを使って友達登録することができません。
また、逆に自分が他人のLINE IDを使って友達登録することができません。
これらの機能は、青少年保護のための規制で、18歳未満は、年齢認証してもこれらの機能は利用できません。
LINE ID を使いたいときは、せいぜい、直接会ったりメールアドレスなど知らない方を友だち追加したい場合ぐらいでしょうか。
一般的には 友だち追加 は以下の方法で行えます。
- × LINE ID検索 で見つけて登録する
- ○ ふるふる 機能を使う
- ○ QRコード を送付する
- ○ 招待 メールを送付する
つまり、上記で言えば LINE ID検索 が使えないぐらいです。
そうなると、特にお子様にスマートフォンを持たせたい場合は、3大キャリアよりも MVNO が良いかもしれません。
( この年齢認証も友達のSIMを認証時に挿して認証だけ潜り抜けるようなやり方もあるようです。
個人的には、そこまでして LINE ID の検索が必要か・・・と思わなくもないですが、必要な方は、検索されてみると良いと思います。 )
解約が面倒なことは?
MVNO は、ほとんどの場合、契約窓口などの直接店員さんとやりとりする店舗が無い場合が多いです。(最近は、兼務ながら量販店などに窓口を設けているMVNOも多くなってきました)
そのため、契約は、ウェブ上か郵送となることが多いです。その点では、面倒かもしれません。
ただ、やることは簡単で、解約手続きの申請を行い、SIM返却が必要な場合は、SIMと一緒に郵送すれば、ほとんどの場合OKです。
トラブル回避のために、以下の点を契約時、解約時に必ず確認しておきましょう。
- SIMの返却が必要?
→ 一般的に SIMの返却を求められます。ただ、不要としている会社もあるようなので、必ず、確認しておきましょう。
- 解約手続きに利用期間の制限がないか?
→ 一般的に 音声SIMは、1年以上の利用期間が設けられている場合が多いですので、必ず、確認しておきましょう。
- 解約手続きの手数料は?
→ 一般的に MNP(ナンバーポータビリティ)で転出する場合は、3,000円の手数料が必要となります。それ以外は無料の場合が多いです。会社によっては異なる場合があるので確認しておきましょう。
MVNO(格安SIM)はどんな人に向いている?
MVNO(格安SIM)は、以下のいずれか当てはまる方には向いていると思います。
- 平日昼間に使うことが多い方
- 速度より維持費(ランニングコスト)を安くしたい方
- サブ機としてデータ通信を行いたい方
- 用途がLINEやメール、ウェブ閲覧ぐらいだという方
- サービスカウンター(店舗)などがなくても大丈夫な方(自分あるいはまわりにある程度詳しい方がいる方)
先にも書きましたが、速度を求めらる方は、MVNO でなく 3大キャリアの契約をおすすめします。
こうしてみてみると、MVNO の良い点、悪い点が見えてきたように思います。
MVNO は、確かに安いです。
ただ、安いからといってご自身の利用形態に合わないのに契約してしまうと、
「MVNO って何?」、「MVNO 使えない」、「MVNO 酷すぎ」、などなど色々と言いたくなります。
まずは、MVNO が自分に合っているか確認してからご契約されることをおすすめします。