「iPhone SEの販売台数は6sの89%減、量販店は静かな出足 ( 出典:http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/346926/040500502/ )」でも記載のとおり
かなりiPhone SEの売り上げが鈍っている模様です。
考えられる要因は?
その要因には、「実質0円の廃止」や「MVNOの台頭」などがあげられると思いますが、
そもそもの大きな原因には、iPhone SEの目新しさの無さにあると言われています。
つまりは、買い替えるだけの動機となる iPhone SEの魅力がないということだと思います。
一部のブロガーなどでは、「出涸らし」や「再生品」など酷評も多いのも事実で、製品原価がかなり低いのではとも言われています。(あくまで確証はない模様)
iPhoneの新製品に飛びつくのは、基本的に(新規ユーザでなく)買い替え需要ですから、既に iPhone を利用しているユーザにそっぽむかれていれば、
売り上げが鈍るのは当然かもしれませんね。
実は iPhoneのシェアは減っている
さてさて、そもそも 大得意先のこの日本においても iPhoneは、徐々にシェアを失いつつあります。
[出典 : 株式会社MM総研 ( http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120160209500 )]
上記は、株式会社MM総研 による 2015年の携帯電話端末出荷からシャア率をグラフ化したものです。
2015年のメーカー別出荷台数シェア1位はAppleで総出荷台数に占めるシェアは41.2%となった。2012年以降4年連続1位を獲得したが、初めて前年を下回る結果となった。以下、2位ソニー、3位シャープ、4位京セラの順。
スマートフォン出荷台数に占めるOS別シェアはiOS 53.4%:Android 46.6%となり、Androidシェアが拡大してiOSとの差を縮めた。
携帯電話端末のうち スマートフォン に限定すれば、2人に1人が iPhoneとなります。スゴイッ!!
(別の統計資料では、既に Android が iPhoneのシェアを超えたという数字もあります。ただ、2012年当初は、iPhoneのシェアが7割に達していたことを考えれば、随分と様変わりしてきた感じはあります。)
世界的なシェアでは、圧倒的に Androidのシェアが上回っています。
ただ、先進国に特化してみれば、iPhoneは 概ね 4割前後のシェアを持っています。(ドイツでは例外的?なのか、2割程度なので全世界の数値とそれほどの違いはありません。)
日本では、シェアを減らしているとはいえ、5割が iPhone とは、まだまだスゴイですね。
子供の本音は、みんなが持っている iPhoneが欲しい!?
先の iPhoneのシェアからすれば、子供は 周りが持っている iPhoneが欲しくなるのが当然なんでしょうね。
なるほど、これが現実なんですね。
ただ、親の本音が垣間見えるイオンモバイルの責任者(橋本氏)の声があります。
おっしゃるような年齢が高い方と、あとは初めてスマートフォンを使うお子さんですね。
本音をいってしまえば、お子さんはiPhoneが欲しいのかもしれない。
ただ、初めてのスマートフォンで、月に7000円、8000円かかるのは、家計にとっても大変なことです。
接客しているとよく分かりますが、お子さんとお母さんでは、気持ちがだいぶ違う。
そのいい落としどころとして、arrows M01が選ばれているのだと思います。
[出典 : イオン経済圏でもっとユーザーと密接に――イオンが自らMVNOになった理由 ( http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1604/06/news057.html )]
Andoroid の購入者は、同じ値段なら iPhone を手にするのでしょうが、
実際は、格安のAndoroid (上記での arrows M01 は、イオンモバイルの特化として 約15,000円(税抜)で販売されていました (定価 : 約3,4000円(税抜)))に比べて
iPhone ( 比較的安くなった 今回の iPhone SE 16GB SIMフリー の販売価格は、約57,000円 ) なのです。
基本的に3大キャリアでのセット売りによる割引以外は アップル製品の割引はないので、実質、約 1/4 程度の価格でスマートフォンが手に入るとなれば、
こちらを手にするでしょう。
また、上記の中の 月に7000円、8000円 は、実質 0円だとしても3大キャリアで iPhone を手に入れるには、それぐらいの月額料金がかかることです。
これを考えればイオンモバイルの破格の安さでスマートフォンが手に入ることがよくわかるかと思います。
実際、イオンモバイルのスマートフォンで十分です。
LINEとメール、あるいは、ツイッターなどのSNSをやる程度なら、iPhoneのような高額なスマートフォンは必要ありません。
ただ、世の中の50%がiPhoneとなると Android を持っているのは、非国民のような扱いをされるのが日本という国でもあります。
(LINEでもそうですけど、なんで、こんなに極端なんでしょうね。)
でもでも、背に腹は代えられませんから、Android 端末を持たせることになるんですね。
親の本音がMVNOのシェアを広げている!?
結局、iPhoneを手に入れるために 3大キャリアと契約すれば、2年しばりの 月額7,000円~8,000円 の費用がかかります。
(学割キャンペーンなどを利用すれば、さらに 1,000円/月程度は下げることができます。)
例えば、7,000円/月で データ通信容量 5GB のプランを契約できたとします。
そうすると、24カ月の総計が、
7,000円/月 × 24カ月 = 168,000 円
イオンモバイルで 6GB のプランを契約し、2年利用したとします。
iPhone SE のSIMフリー版が 58,000円 で手に入れたとして、
1,980円/月 × 24カ月 + 58,000円 = 105,520 円
差額は、
168,000 円 - 105,520 円 = 62,480 円
音声通話が、3大キャリアでは ほぼ無料となりますから、差額の 62,480 円 は、MVNOでは通話料金となるのでしょう。
そう考えると、24カ月で割ってみると 月額 2,600円 ほどになります。
これが安いのか?どうか・・・ですね。
ほぼ同じようなスペックのプランで比較すると上記のように それほど合計金額は変わらないのかなぁと思わなくもないですね。
逆に MVNOがそれほど安いわけでもないことがご理解いただけたのではないかと思います。
3大キャリアとMVNOの違いは、格安プランの選択の自由度にあります。
あくまで 3大キャリア の上記の例は、キャンペーン価格であり より安価におさえるためのプラン選択肢はほぼありません。
MVNOでは より安くなるプランを自由に選択できます。(上記のイオンモバイルでの最低価格は、月額1,180円になります。)
つまり、データ通信容量がそれほど必要ない方には、より安価なプランを選択することができるということです。
さらに 3大キャリアでは、24カ月のしばりがありますが、
24カ月後には、特別な解約期間内に解約手続きをしない限り(割引なしの)ほぼ同じ金額で自動更新となり
かなり不自由な契約となります。
MVNOでは、せいぜい12カ月のしばりとなり半分のしばりしかありません。
それもMNP転出時の割高な転出手数料が、そのペナルティの代償としているケースがほとんどですから、
解約できないこともありません。
3大キャリアとは逆に自由度が高いのがMVNOの特徴でもあります。
結局、
月額 7,000 円をスマートフォンの代金として支払えない・・・。
親子3人で約20,000円/月の支出はできない・・・。
というのが親の本音で、確かに 5GBのプランでは、MVNOでもiPhone購入時と同等価格帯と言っても良いでしょうが、
LINEやメール、SMSを中心とした利用であれば、2GBプランで十分なのです。
そう考えれば、もっと安くできないか・・・?と考えるのは無理もないことで、MVNOへの移行が始まったと考えるのが非常に自然なのかもしれません。
MVNOであれば、高額なiPhoneである必要はありません。
SIMフリースマートフォンでは、約20,000円ほどの端末で十分に LINEを含め動画、ゲームまで利用することは可能です。
さらには、2GBプランであれば、1,500円/月 程度で済みます。端末価格を含めても 2,500円/月で十分なのです。(3年目以降は、1,500円/月 になります。)
MVNO のシェアは約5%で、SIMフリースマートフォンのシェアも スマートフォン全体の出荷台数のシェア 約5%です。
まだまだ、急成長中の MVNO ならびに SIMフリースマートフォンですが、
日本人の ほぼ みんなが欲しがる iPhone の売れ行きが鈍っているのは、MVNOへの移行の 1つの兆候 なのかもしれません。