熊本・大分で大地震が発生しました。
災害に合われた方々には、哀悼の意を表しますとともに、熊本・大分には、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
さて、この災害でいち早く LINEは、LINE Out(LINEから携帯電話や固定電話へ音声通話できるサービス)を無償提供すると発表するも
ネットから批判殺到にてすぐに収束・・・・。
既に固定電話、携帯電話共々回線が輻輳してつながらない状況なのに、なぜ、LINE Out を無料解放するのか?
さらなる輻輳の呼び水になりかねないことを、なぜ、今、提供しようとしているのか?
売名?ユーザ集め?
などのような批判が殺到したようです。
そこで、急きょLINEは、以下のようにコメントしました。
最も多くの利用が想定される被災地外から被災地へのLINE Out通話・発信は、輻輳リスクを高めることは事実であり、
輻輳リスクを最大限低減させるという点においては、考慮・配慮が十分ではなかったと認識している
さらに、以下のように注意喚起しました。
LINE Outは回線に負荷が集中する恐れがあるため、緊急性が高い場合のみご利用いただくようご協力をお願いします
せめて、この一文が最初の告知の際にあれば、これほどの批判もなかったのかもしれませんね。
さて、このように災害時は、携帯電話(スマートフォン)の利用には、ある程度のマナーというか節度ある利用が求められます。
もちろん格安SIMを使用した携帯電話(スマートフォン)でも同じです。
今回は、災害時、格安SIMを利用している方はどのような点に注意すべきか?
簡単にまとめてみました。
災害時に安否確認する際の注意点
先の熊本のような大災害が発生した際は、必ずと言ってよいくらい電話回線(固定電話、携帯電話)は輻輳状態になります。
みなさん心配ですから、まずは声で確認しようとするからです。
今までの東日本大震災を含め今までの大災害からの教訓は、
音声通話は必要最小限に留め、
テキスト(電子メールやLINE、ツイッターなどのSNSを用いた文字列によるデータ通信)でのやり取りが最も効果的(確実)であるとされています。
これは、格安SIMを利用しているユーザにとっても同じです。
音声回線は、そのまま3大キャリア(主にドコモ)を借りているだけですから、3大キャリア(主にドコモ)が輻輳すれば、格安SIM(MVNO)も同様の状況に陥ります。
格安SIM(MVNO)が異なる点は データ通信です。
格安SIM(MVNO)で最も輻輳するであろうポイントは、MNOとMVNOをつなぐPOI(相互接続点)と言われています。
これについて、IIJmioは、以下のように協力要請を行っています。
IIJmioのデータ通信は、全国で一度に利用できるデータ通信量に限りがあります。
被災地でのデータ通信をスムーズにするために、被災地以外にいらっしゃる方は以下の点にご協力お願いいたします。
- スマートフォンでの動画の閲覧(災害時のニュース動画配信など)
なるべくお避けください。
– TV・ワンセグ・ラジオがご利用できる場合は、そちらでの情報収集をご検討ください。
- スピードテストなど不要不急の通信
お控えください。
出典 : https://www.iijmio.jp/info/iij/20160418-1.html
上記のように動画などの大量データ通信を行うと被災地に影響があるらしいのです。
これについては、以下のような解説があります。
MNO(ドコモなど)とMVNOの設備をつなぐPOI(相互接続点)は、全国で1~2箇所しかなく、MVNOサービスの通信が混雑すると、このPOIがボトルネックとなるためだ。
例えば、関東で大量の通信をすると、九州を含む他の地域でもMVNOサービスの通信速度が遅くなることは十分にあり得る。
出典 : http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1604/19/news126.html
このように通常の運用では、問題ない場合であっても災害時にデータ通信のPOIが輻輳することで、通信速度が遅くなることがあるそうで、
できる限り、災害発生時には、不要不急の大量データ通信は避けることが望まれているようです。
災害時に安否確認するその他の方法
3大キャリアで用意されている災害用伝言版はありますが、必ずしも格安SIMのように3大キャリアと契約していないような方々が利用できるとも限りませんし、
そもそも、各キャリアのユーザでもないですから、伝言板のアクセス方法もわからないでしょう。
そのような場合も含めて、通常は、下記の一般的な伝言板を利用されることをおすすめします。
- web171(災害用伝言板:電話番号による登録)
web171に登録された情報は、docomo, au, softbankの災害用伝言板と連携され、相互に検索できます
- Google パーソンファインダー(災害用伝言板:名前による登録)
- J-anpi(安否情報の検索)
J-anpiでは、web171や各社の災害用伝言板、Googleパーソンファインダーの情報がすべて検索できます
出典 : https://www.iijmio.jp/info/iij/20160418-1.html
いかがだったでしょうか?
基本的には、3大キャリアと同じように音声通話はできるだけ避け、できればテキストでのデータ通信を主に利用してもらうことが
被災地であっても被災地でなくても求められているのだと思います。
しかしフジテレビでは、”LINEは使えます” みたいなテロップを表示していましたが、それもどうなんでしょうね、
LINEでみんなが音声通話を始めたら結局は同じようにデータ通信まで輻輳しかねないことを考えれば、それぞれが節度をもって、できる限りテキストによる安否確認が良いのかなぁと思います。
もちろん、LINEやメールを使えない方々もいらっしゃると思いますので、それらの方々に、是非、音声回線を空けてあげてほしいと思う次第です。
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